2026年6月21日、記念すべき最初のジャーナルとして開催した特別イベントの様子をお届けします。
イベント概要
- 開催日: 2026年6月21日
- 主催: The Sake Council Tokyo
- 会場: 東京・渋谷区恵比寿
- ゲストスピーカー: 辻 総一郎 氏(御前酒蔵元 辻本店 7代目社長)
- テーマ: 菩提酛の進化と現代における日本酒ペアリング
- 参加者: 招待ゲストおよび日本酒プロフェッショナル 30名

御前酒の伝統と、その酒造りを支えるリーダーシップ
1804年に岡山で創業した辻本店は、日本古来の乳酸発酵技術である菩提酛を現代に蘇らせた蔵として世界的に知られています。
現在の御前酒を牽引するのは、7代目社長の辻総一郎氏と、実姉であり日本の女性杜氏の先駆けとして高く評価される辻麻衣子氏です。長く男性中心だった酒造りの世界において、麻衣子氏の繊細で精度の高い醸造は御前酒の核となっています。そこに総一郎氏の国際的な視点が重なり、200年の伝統と現代の食文化を東京のテーブルで自然につなぐ会となりました。
マスタークラスと4品のペアリング
当日は、岡山を代表する酒米「雄町」の多様性を体感できるよう、4種の御前酒と料理を組み合わせたコースをご用意しました。
- 御前酒 菩提酛純米 生にごり酒 ライト 茨城県産赤玉メロンとフェンネルのガスパッチョ
- 御前酒 等外雄町50生 無濾過生酒 御前酒の赤酢を使った締めゴマ鯖と夏野菜のクスクスサラダ
- 御前酒 1859 雄町米を使った鯛だしのアランチーニ
- 御前酒 菩提酛 貴醸酒 酒粕をきかせたバーニャカウダ

グローバルな酒市場に向けたインサイト
- 女性杜氏ならではの美しい設計: 辻麻衣子氏が生み出す、洗練された酸と輪郭のある味わいは、上質なワインのように現代的な料理を引き立て、日本酒の可能性を広げていました。
- 菩提酛の未来: 天然乳酸由来の芯のある酸味は、ガスパッチョやバーニャカウダのような複雑な料理と向き合うための確かな骨格になります。
- 雄町米というテロワール: 岡山県産雄町米のふくよかさと大地を思わせる力強さが、酒だけでなく料理の素材としても全体に一貫性を与えていました。

これからに向けて
The Sake Council Tokyoは、この記念すべき初回イベントをともにつくってくださった辻総一郎氏、そしてご参加いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。
今後も日本各地の優れた酒蔵をお招きし、少人数だからこそ生まれる深い体験を継続していきます。東京から世界へ、日本酒の魅力を丁寧に伝える次のイベントとジャーナル更新もぜひご期待ください。
